自給農法とはなんぞや?
自給農法とは自分のためにやる自由な農法のことを指します.プロ農家と自給のためにやる農業は目的が違います.
作物: プロ:少ない種類を多く生産
自給:多くの品種を少なく生産
作期: プロ:一時にまとめて出荷
自給:細く長い方がよい.
肥料・農薬:
プロ:手間を省くために必要
自給:生産は楽しみ.作物は見た目より味
なるべくお金をかけない
目的が違えばやり方も違うはずですね.

画:紀野圭衣子
これが自給農法の畑です.違いが分かりますか?
では特徴をいくつかかいつまんで説明しましょう.

1.何か変わったものが植わっています.
2.同じ畝に成長の違う作物が植わってます.
3.畝間は通路としてだけでなく,「分解の場」として積極利用します.
4.畝の真ん中には生ゴミや雑草など,肥やしとなるものをどんどん入れます.
5.畝幅は120cmと大きくとっています.通路も合わせると一畝180cmです.
1.何か変わったものが植わっています.
これは自給のために普通の形と違う形になった作物です.たとえば,これはスーパーキャベツです.春に植えたキャベツを収穫したあと,そのままにしておくと,横から新しい芽が伸びて2つも3つも新たに結球します.

これはブロッコリです.これももともと一株でしたが(真ん中の茶色い茎が元の軸),出てきた脇芽に土かけをしたら立派な三株に変身しました.

白菜を5月まで置いておくと出てくる花軸です(菜の花みたいで美味しい,春一番に食べられます).

越冬した二年目ゴボウ (堀川ごぼうみたいに中ぬけにになります)

これらは商品として一般のお店に並ぶことはありませんが,自給で食べるにはもってこいの作物です.普通に菜園をつくっていると春先とか秋口に食べるものがあまりありません.いつでも畑に「食べられるもの」を置いておこうと思うと新しい発想が出てくるのです.
2.同じ畝に成長の違う作物が植わってます
普通作物を作る前には石灰を入れたり元肥を入れたりするので,畝は全面を耕うん機で耕したりします.でも自給農法では全面耕うんはしないので,前の作物が残っているところの間に新しい作物を植えていくことができます.つまり,季節の移り変わりに応じて,少ない株数で多種類の作物を自由に栽培できるのです.その秘密は次を見てください.
3.畝間は通路としてだけでなく,「分解の場」として積極利用します
これは普通の畑の畝です.なるべく沢山の作物を植えられるように畝幅90cm以内であることが一般的です.通路にも畝の上にも雑草を生やさないように気を使います.

これが自給農法の畝です.通路は作業をするのと排水をするためだけの場ではありません.自給農法ではここでどんどん土作りをします.生ゴミ,堆肥,刈った草,揚げ油の廃油など,どんどん畝間におき,鍬で土と混ぜます.するとしばらくして雑草が大繁茂!これを鍬で削って畝の上に土とともに上げるのです.畝は作っているうちに段々と大きくなります.

4.畝の真ん中には生ゴミや雑草など,肥やしとなるものをどんどん入れます
生ゴミや雑草は有機農業でも畑の外でまず堆肥にしてから利用するのが常識になっています.自給農法では堆肥づくりをしません.そのかわりに広い畝の真ん中に溝を掘って,どんどんおいてゆきます.土作りの手間がないので作業がとても楽です.
5.畝幅は120cmと大きくとっています.通路も合わせると一畝180cmです
畝の真ん中に生ゴミや雑草を入れても大丈夫なのは,畝の幅を120cmと広めにとるからです.分解するものと作物の根が触れるような近くに存在すると悪影響が及びますが,畝が広ければ心配なし.そして広い畝は何よりも作物の根を広く丈夫に張らせるのに有効です.作物の根がしっかりはれば,みずやりも要りませんし,作物は病気になりにくく,そして味が濃い野菜ができるのです.
←トップページに戻る